東京ヴァルハラ異聞録

「いやいや、だからどうしたって言うんですか!俺達は敵同士で、戦わなきゃいけないんですよ!?」


光輝はこの雰囲気にイライラしているのか、侑樹と川本に食ってかかる。


「その考えが間違ってるとは言わないけど、何がどうなっているのかを確認してからでも遅くはないって事よ。戦ってて、何もわからずにポーンなんかに殺られたくはないでしょ?」


侑樹の言葉に、光輝は反論出来なくなったようだ。


「決まりだな。とは言え、この場で決まった事だ、総力戦には関係ない。俺はここに残る。そうだな……桜井、お前も残れ。二人が無事に帰って来るまでお前は人質だ」


何をしようとしているのかわからないけど、嵐丸さんの言葉に侑樹は「仕方ない」と言った表情で吐息を漏らした。


「えっと、確認するって何をですか?俺達、どこかに行くんですか?」


俺だけが理解出来ていないようで、そう尋ねてみると、川本は呆れたように首を横に振ってみせた。


「そんなの決まってるだろ?行くんだよ、バベルの塔に。何かがあるとしたら、そこしかないだろ」


この世界の中心にある、あの白い塔か。


頂上には、望むもの全てがある……と噂されている謎の塔。