東京ヴァルハラ異聞録

「くっ!なんで三匹も……結城!沙羅ちゃん!ここで止めるぞ!被害を最小限に抑えないと!」


「七花と光輝もやるよ!!被害を広げないように、それぞれ一匹ずつ相手して!終わったら他をサポート!」


嵐丸さんと侑樹が指示を出して……俺は、目が合ったポーンに日本刀を構えた。


こうしてみると、初めてこいつと遭遇した時の事を思い出す。


すでにポーンに殺られた人達が光へと変わる。


それぞれ、相手をするポーンは決まったようで。


「よ、少年。肩に力が入りすぎだぞ。もっとリラックスして……ペットに躾をしなきゃな」


ポンポンと俺の肩を叩いて見せたのは……川本。


俺より背が低いのに、随分落ち着いてるし強さがにじみ出ている。


「グルルルルル……」


「きったねぇヨダレ垂らしてんじゃねえよ。私を食えると思ってんのか?」


俺の前に出ると、川村は両手を胸の前に構えた。


「よ、よろしくお願いします。川本さん」


「はっ!敵軍同士なんだぞ私達は。挨拶なんてしてんじゃ……ねぇよ!!」


そう言うと同時に、素早くポーンに詰め寄って、3メートルはあろうかという巨体に渾身の右ストレートを放った。