東京ヴァルハラ異聞録

「お前ら、プライドはないのか?まあ、こいつらが相手だと、私達がやるしかないみたいだけどな」


「無駄な戦いは避けて、先に進んだ方がいいと思うけど……防衛隊隊長の吉瀬嵐丸と、北軍の死神、黒崎沙羅がいるならやるしかないわね。どうして死神さんが西軍の防衛なんてしてるかわからないけど」


一方はショートカットの、手に総合格闘技用のグローブをつけた女の子。


そして、もう一方はメガネをかけて、薙刀のような武器……偃月刀を持っている。


「沙羅ちゃん、油断するな。こいつら、マジで強いから」


「うん。大丈夫。沙羅は……死なないから」


そう言い、武器を構えると同時に、二人の女の子が嵐丸さんと沙羅に飛び掛かった。


「オラ!!武器を振る前にくたばっちまえ!!」


グローブをつけた女の子の、猛烈な連打が嵐丸さんを襲う。


金棒で辛うじて防いではいるものの、攻撃に転じられない様子。


沙羅の方は……偃月刀の攻撃を、フワリフワリと回避している。


だけど……。


「結城昴。俺達は俺達で楽しもうぜ。もっとも、三対一で勝負になるとは思えないけどな。これは決闘じゃない。悪く思うな」


光輝と森島、秋田はすでに臨戦態勢。


人の事を気にしていられるほど、俺にも余裕なんてなかった。