東京ヴァルハラ異聞録

強く、勝つイメージを持とうとするけど、この敵を相手にどうすれば勝てるのか……イメージし切れない。


俺が愛美に勝っている所はなんだ?


何一つとして勝てないかもしれないけど、せめて一つくらいは勝っている物があれば、そこから突破口が開けるかもしれない。


俺より相手が強いなんて、今に始まった事じゃないだろ。


心を落ち着ける為に、フウッと息を吐いて日本刀を構えた時。


俺と愛美は驚いた表情をお互いに浮かべた。


「な!もう直ったのか!?いくらなんでもブレイク状態が短すぎるだろ!!」


愛美に向けていた日本刀。


それが、篠田さんに折られる前の状態に戻っていたのだ。


「も、元に戻った……」


「普通、ブレイク状態になったら、短くても一時間はそのままのはずなのに!まだ30分ほどじゃないのか!?中には異常にブレイク状態が短い武器があるって聞いてはいたけど……まさかこれだったとはね」


形勢逆転……とは言い難いけど、これでまともに戦えるようにはなったか?


軽く日本刀を振るってみても、別段変わった様子はないけど……。


「じゃあ、ここからか本番だね。もう、あなたを殺す事を躊躇しない」