バキッ!
という、何かが砕けるような音が聞こえて、俺と愛美はもつれるようにして地面に倒れ込んだ。
距離を取られたら勝てない!
超接近戦で、鞭を触れないくらいの距離を保たなければという思いで愛美に抱き付いて。
地面を転がった俺達は動きを止めた。
「ちょ、ちょっと!!どこ触ってんのさ!離れろ!」
気付けば、愛美の胸に顔を埋めて、頭を殴られているけど……離れたら負ける!!
必死に耐えて、なんとか愛美に馬乗りになる事が出来た俺は……日本刀を取り出して、愛美を見下ろした。
「はぁ……はぁ……俺の勝ちだ」
首に日本刀を突き付けて、そう呟いた俺に、愛美は笑って見せた。
「まさかあんたなんかに負けるとはね。ほら、私の右腕は今ので折れたみたいだ。早く殺さないと、腕が治ってまた攻撃するよ」
愛美の言う通りだ。
今、ここで殺さなければ、形勢を逆転されてしまう。
俺に襲い掛かって来た人を殺すのは仕方がないと思うようにした。
だけど、こうして無抵抗になった人を殺すのは……今でも抵抗がある。
その、ほんの少しの迷いを読み取ったのか、愛美がクスリと笑ったのだ。



