東京ヴァルハラ異聞録

PBTを取り出して、指さして見せる沙羅に、俺は首を傾げた。


「強化……って?誰も教えてくれる人がいないから、そんな事が出来るなんて知らなかったな」


俺もPBTを取り出して、画面を見るけど……どうすれば良いかがわからない。


「ソウルを5個使って、ガチャが出来るのは知ってるでしょ?それで新しい武器を引いて、強化するんだよ」


「えっ。ソウルって0の状態で死んだら、生き返れないんだよな?多く持ってたいって思ってたけど……それで武器の強化なんて出来るのか」


怪我を治す事も出来るし、ソウルがある限り何度でも生き返れるから、多ければ多いほど良いと思っていたのに。


「強くなれば、それだけ死ぬ事もなくなるから。ソウルは少しだけ残して、後は武器に変えるのが強くなる秘訣だよ」


俺のソウルは28個。


つまり、ガチャは5回引けるという事だ。


「じゃあ、ガチャをすれば良いかな?」


「強くなりたいならね」


沙羅に促されるままに、俺はPBTを操作した。


ガチャの画面を開いて、実行する。


PBTの画面から光の渦が飛び出して……俺はその中に手を入れた。


良い武器を引きますように……と強く願いながら。