東京ヴァルハラ異聞録

そう言われると……そうなのかなと思ってしまう。


俺は何の為にこの街にいるんだ?


真由さんがこの街にいるって知って、会いたくて。


だけど、篠田さんに居場所を教えてもらえなくて。


元の世界に戻りたいと願っても、キングを破壊しなければ帰ることが出来ないんだよな。


その為には強くなるしかなくて、敵を殺すしか強くなる方法がない。


「まあ……沙羅は敵って感じじゃないよな。敵軍同士だけど、友達みたいって言うか」


「そうだよ。私も真由も友達だもん。昴くんだって、そういう人がいるんじゃない?」


そう言われて……拓真を思い出した。


だけどあいつは、容赦なく俺を殺したし、何もかも変わったような印象を受けた。


この街では、友情でさえ敵対心に変わってしまうのかな。


「わからないよ。沙羅はさ、もしも真由さんが沙羅を殺そうとしたらどうする?」


「んー。それでも沙羅は、真由と元の世界に戻りたいかな。だって、大切な友達だもん」


笑顔でそう言ってのける沙羅に、俺は何も言えなくなった。


「ところでさ。昴くんはしっかり武器の強化してる?人を殺すよりも、強化をした方が早く強くなれるんだよ?」