東京ヴァルハラ異聞録

「何も変わってねぇよ。何となく一緒にいるのが当たり前になって、別に嫌じゃなかったから離れなかった。友達なんてそんなもんだろ?まあ、ここでは俺とお前は敵同士だけどな」


そう言い、取り出した武器。


両手に片方ずつ、形状の違う短剣を逆手を持っている。


「敵だって?友達だろ。この街がお前を変えたかもしれないけど……それだけは変わらないはずだろ!」


この街に来たばかりの俺は、拓真がどんな苦労をしたかはわからない。


俺だって文句を言いたいとは思っていたけど、敵だなんて思ったことはない。


「変わるんだよ。俺達は、同じ国で生まれて、同じ学校にいた。敵対する必要がなかっただけだ。でも今は違う。お前は西軍。俺は北軍。敵じゃないって言うなら、どうしてその物騒な武器を持ったままでいるんだ?」


右手の日本刀をチラリを見て、俺は左手を柄に添えた。


今、武器を放したら……拓真は必ずその隙を突いて俺に襲い掛かると判断したから。


「……そうだ。俺達は敵になったんだよ。昴、お前のそういう物分りのいいところ、嫌いじゃないぜ」


ニヤリと笑うと同時に……拓真が凄まじい速度で俺に迫る!


俺も腰を落とし、その刃を受け止めようと構えた。