東京ヴァルハラ異聞録



「!?西軍か!ぶっ殺……」


公園に向かう途中、何人か北軍の人間と遭遇したけど、その都度応援を呼ばれる前に斬り捨てる。


侵攻の際に、結構な人間を殺したおかげか、身体能力が上がっているような気がする。


武器を振るのも躊躇はなくなり、人を「殺している」という実感も薄れて。


罪悪感から心が守られているという感覚か。


慣れたなんて考えたくはないけど、心が壊れないように守られていると感じた。


それでも、秋本には全く歯が立たないんだけど。


「えっと……二つ隣の筋だからここだよな」


目の前には病院。


その隣に、かなり広い開けた場所があり、そこが公園だという事はすぐにわかった。


まだいるか、いないかはわからないけど、やっと辿り着いたと安堵の吐息を漏らし、公園の中へと入る。


緑があり、奥には遊具。


天馬達が遊ぶには丁度いいだろうな……なんて考えていた。


「悟さん。梨奈さん。遅くなりました」


大声を出して、北軍の人間に聞かれてはまずいと思いながらも、こんな声では二人にも聞こえないのではないかとも思う。


辺りを見回しても、人影はない。


もしかして、ここじゃないのか?と不安になる。