東京ヴァルハラ異聞録

大人を信じない……か。


そんな目に遭っていたら、そう思っても仕方ないかもしれないな。


だけど、それでも生きる事を選んで、幼い二人を守っているんだろうな。


「いい子だな、舞桜」


右手を舞桜の頭に乗せて、撫でてみせる。


「な、何がよ!オッサンとセックスさせられるのがいい子って事!?」


「い、いや、そうじゃないよ。そんな目に遭っても、生きる事に絶望してないんだなって。あの二人を守ってて偉いなって」


そう言うと、舞桜は少し照れたように、俺の手を払って。


「こ、子供扱いしないでよ。だって仕方ないじゃない。私がやらなきゃ、あの子達は私と同じ目に遭うんだから」


「だから、偉いって言ってるんだ。舞桜は強いな」


「……ふんだ」


顔を背けて、照れ隠しをしているのか。


俺も、そんな舞桜を見てフフッと笑った時だった。







「ったく、たまんねぇぜ!なんだよあのガキ!異常につえぇじゃねぇかよ!」


「とにかく怪我を治さないとな。ここでしばらく休もうぜ」






そんな声と共に、20代くらいの男性が二人、院内へと入って来たのだ。


軽く怪我はしているようだけど、全然元気そうな西軍の二人が。