東京ヴァルハラ異聞録

想像していたよりも、ずっと大変な事があったのか。


舞桜の話は少々どころじゃない重みを感じる。


「でも、子供だけじゃつらい事もあるだろ?」


「大人といるよりマシだよ。私がどんな目に遭ったか教えようか?総力戦では囮にされる。何度も死んだし、私はソウルがなくならないように必死に人を殺さなきゃならない。それが終わっても、私は休めない。バカなやつらの相手をしなきゃならないんだ」


想像するだけで……気分が悪くなる。


「バカなやつらの相手って?」


「……セックスの相手だよ。子供相手じゃなきゃ興奮しない変態がいるんだよ」


なんとなく想像していただけに、気が滅入る。


この街にそういう事がないと感じなかったわけじゃない。


強い者がなんでも手に入れられると言うなら、そういう事だって可能だろう。


ルールはあるけど法律はない。


この街の人達は……本能に突き動かされている部分が大きいと感じていたから。


もしかすると俺だって、真由さんに会いたい、沙羅の助けになりたいって、色恋で動いているだけかもしれないのだから。


「ま、舞桜が……するの?」


「そんなの聞かないでよ。他に誰がやるっての?」