東京ヴァルハラ異聞録

「困ったものだな、昴少年には。だが、少年だけではない力を感じる……か」


「昴くんは、色んな人の想いを力にしています。それが昴くんの強さ。一人で戦っているわけじゃないから、何だって乗り越えられるんです」


「……お前も、随分面倒な男に惚れたものだな。きっと、お前がいなければ昴少年はここまで強くはならなかっただろうがな。北軍の死神」


あれから10分走り続け、かなりの距離を上った。


おかげで、先が見えなかった塔の上の方が、徐々に低くなっているような感覚。


「ついに頂上が見えたな。さあ、ここからが本当の戦いだ。クイーンの強さは、ビショップの比ではないぞ。武器の強化はしておけ。レベル100になっていない者は、可能な限り上げておくんだ」


恵梨香さんにそう言われ、俺達は一斉にPBTを開いた。


武器強化なんて久しぶりにやるな。


星5レアになってから、戦闘で自然とレベルを上げていたから、必要としなかったのだけれど。


武器レベル……97!?


俺、こんなに強くなっていたのか?


ルークとの戦い……ビショップ、黒井。


そして、バベルの塔に入る前の、大量のポーン達との戦闘。


それらが、ここまでレベルを引き上げたんだろう。


魂の結晶なんて、248個もあるじゃないか。


良くもまあこんなに集まったもんだよ。