初恋リンゴ

駄目だ。考えたらだめだ。相手も何も言わ

ない。自然と気付いたら一緒に帰ってい

る、それが一番だ。でも、、


(一緒に帰る?)と言ったら、、変な風にと

られるだろうか?

いや、やっぱりだめだ。だいたい、こうい

うのは女子から恥ずかしそうにためらいな

がら言う方がしっくりくる。もしかした

ら、笹宮から言い出してくれる事はない

か、、

「ねえ。」

少しびくっとして隣を見る。まさか、、

「今って雨降ってないよね?お昼はすごか

ったけど。」

「ああ、うん。でも、また降るっていうか

ら今の内に早く帰らないと。」

「え!そうなんだ」

嘘だ。天気予報では午後からは晴天が続く

と言っていた。

でも、そうしてあまり二人で帰っている感

じを満喫しないようにした。

「じゃあ、ちょっと急がないと。」