あなたの願い、残酷に叶えます。

あの焚火の跡は、さっき見た焚火の跡だっただろうか?


汗が流れて目に入り、痛みを感じる。


それでも走った。


走って走って走って。


「なぁ大壱、そんなに焦ってどうした」


そんな声が聞こえてきて振り向いた。


そこには20人近くの男が立っている。


俺に向けて笑いかけている。


誰もが今の俺と同じような姿をしていた。


ボロボロの衣類。


蓄えられたヒゲ。


そして腰にさしたナイフ。


俺はブルブルと左右に首を振る。


「お、俺は大壱なんて名前じゃない!」


「なぁに行ってんだ大壱」


男たちはケラケラ笑う。


俺はゴクリと唾を飲み込んだ。


男たちの間に立っている女に視線が奪われる。


布を被った、白いワンピースの女。


残酷様。


その瞬間、俺はすべてを思い出していた。