あなたの願い、残酷に叶えます。

その時だった。


自分たち以外の足音が聞こえてきて顔をあげた。


見るとそこには昨日山賊の姿があったのだ。


大人たちがあたしを守るように前に出て、立ちはだかる。


「まだ何か用か!」


男が気丈な声で言う。


だけどその足は小刻みに震えていた。


念のためにカマやクワと言って農具を持っているものの、相手は山賊。


しかも20人もいる。


簡単に撃退できるとは思えなかった。


あたしはゴクリと唾を飲み込んで後ずさりをした。


と、その時。


山賊の1人と視線がぶつかった。


真っ黒なひげを生やし、汚れた布を頭に巻いて、手には大きな刀を持っている。


男が目を見開くのがわかった。


そして、隣に立つ男になにか話かける。


話しかけられた男がこちらを見る。


なに……?


その視線が全身をなめまわしているように感じられて、あたしは身震いをした。


なにか、嫌な予感がした。