あなたの願い、残酷に叶えます。

☆☆☆

そして、現在。


あたしはきっとあの時あの場所での大智との会話がなければ、儀式なんてしなかっただろう。


航大から残酷様をすればいいと持ちかけられても、無視していたと思う。


だってそんなの信じてないから。


里奈には天罰が下ればいいと思っていたけれど、殺したいとまでは願っていなかったからだ。


すべては大智のため。


大智の願いを叶えるために、行動した。


これがうまくいけばもう1度大智に告白しようと、決めて……。


不意に、目の前のタブレットが暗転した。


ハッと息をのんで画面に触れてみるが、少しも動かない。


まさか残酷様が来たんじゃ!?


そう思い、周囲を確認する。


しかし部屋の中にはあたし以外誰もいない。


とても静かな空間が広がっているばかりだ。


あたしは深呼吸を繰り返しつつ、そっと立ちあがった。


6畳の自分の部屋を警戒しながらちょっとずつドアへと向かう。


さっきまでと同じ空間。


でも、なにかが少しだけ違う気がしていた。


あるいは、もう……。


期待を胸にドアノブに手をかけた。


それはヒヤリとして冷たくて、思わず手を引っ込めてしまいそうになる。


ドクドクと心臓は早鐘を打ち始める。


ここが、出られるようになってるんじゃ?


そんな期待を胸に思い切ってノブを回す。


カチリ。