航大はそう言うとすぐに残酷様のページを見つけたようで、読み始めた。


「ねぇ、なんて書いてあるの?」


待っている時間がもどかしい。


「残酷様の呼び出し方だ」


「そんなの知ってる!」


だからあたしは残酷様を呼び出すことに成功したのだから。


「帰ってもらう方法はイケニエのことしか書かれてない」


航大の額に汗が浮かんできている。


「もっとよく読んでよ! 他に方法はないの!?」


もう、あたしたち2人しか残っていないのだ。


残酷様が次に殺しにくるのは、あたしか航大。


そう考えただけで全身が寒くなった。


「今読んでるところなんだよ!」


航大が叫び返す。


あたしは何度も深呼吸を繰り返した。


そうしないと、恐怖で倒れてしまいそうだった。