あなたの願い、残酷に叶えます。

「まぁいいじゃん。別に人数は関係ないんだろ?」


気を取り直して言ったのは航大だった。


航大はあたしへ向けてニコニコとほほ笑んでいる。


航大があたしに気があることはずっと前から知っていた。


突き合う気はないけれど、どんなことでも言うことを聞いてくれるから、悪い気はしない。


あたしは軽く舌打ちをして、用意していた白いコピー用紙を机の上に置いた。


全員が、その机をグルッと囲むようにして立った。


「まずはここに文字を書くの。『残酷様おこしください』って」


あたしはそう言い、真美を見た。


真美は文字を書くのが自分の役目なのだと気がつき、ペンを探して周囲を見回し始めた。


今日は学校が休みだし、真美にはなにかを用意しろと命令していない。


当然書くものは持っていないのだ。


あたしはそんな真美を尻目にカバンの中からカッターナイフを取り出した。


充男の表情が険しくなる。


「これで指を切って文字を書くの」


あたしはナイフの刃を真美へ向けて言った。


「え?」


真美は途端に混乱した声を上げて、充男へ助けを求める。