お隣さんは裏アリ王子

こんな風に悩みしかないけれど、最近困ってるのは、朝起きた時。


「ひゃっ」


目を覚ますと、水瀬君の綺麗な顔が近くにある。


それだけならまだいい。


覚悟の上だし。


でも、毎朝抱きしめられてるのは、ほんとやめてほしい。


恥ずかしい上にドキドキする。


「離してよ……」


そんなこと熟睡中の水瀬君に聞こえるはずがない。


もちろん、起きてる時に言ったことがある。


でも、絶対にやめてくれない。


この前泊まった時は、そんなの気づかなかった。


水瀬君のほうが先に起きてたから。


でも、水瀬君、実は朝が弱いらしくあの時は頑張って早起きしてくれたみたい。


自分の癖を知ってるから。


「んー」