11月の半ば、私と水瀬君が付き合って2週間ほどが経った。


紗里奈と如月君に報告したところ、やっとか、なんて言って笑ってた。


驚く素振りなんて微塵もなくてわかってたような反応をされた。


そして、明日は私の誕生日……なんだけど、水瀬君には絶対に祝ってもらえない自信がある。


だって、水瀬君私の誕生日知らないもん。


自分から言うこともできないし、私の誕生日を知ってる友達もほとんどいないに等しい。


知ってるって確信できるのは、紗里奈くらい。


友達の少なさを痛感する。


でもね、彼は言ってくれたんだ。


「明日誕生日だろ?どっか行くぞ」


って。


「……」


驚きのあまり、返事ができなかった。