真っ赤になってるのがわかる。


水瀬君には、七海さんに言われたこと、何も話せてない。


でも、普通にご飯を作りに行って、こんな風にドキドキしたりする日々が続いてる。


時々、やり返すと水瀬君が顔を赤らめてくれたり。


私のこと、好きなんじゃないかなってくらい甘い言葉を囁かれたり。


でも、ふとよぎる、七海さんの言葉が私を手放しでドキドキさせてくれない。


でも、少し期待しちゃったりして、感情が忙しい日々。


「ねえ、佐倉さん、俺はどう?」


表で接して来たのは、周りにみんながいるからだと思う。


水瀬君は、ドラキュラ。


黒いマントにどうつけたのかわからない牙が口から覗いてる。


「……似合ってるよ」


かっこいい、そう思うけど言えないや。