――「ねー、素直ってまだ初恋もしたことないんだっけ?」 友達の声で回想が途切れて、ハッとした。 「うん。スキって何ー?みたいな。そもそも彼氏作って何するの?」 「ップ! マジ恋愛音痴すぎるんだけど!」 「色気ないなあ〜」 あはは、とみんなで笑っていると、トン、と後ろ頭に何かが当たって目を見開いた。 その瞬間、友達の視線は一斉にあたしの後方へ向いて……。 「え?」 振り返れば、そこにいたのは……。