「あの、それじゃあサヨナラ!」



ぺこりと頭を下げてから、逃げ込むように友達の中に戻った。


「ちょっとー! 可愛いとか気になるとか言われてたよね!? 素直、どーすんの?」


「付き合うのー!?」



恋愛脳な友達たちの興味が、一気にあたしに注がれている。



「いやいや、まさかぁ」



と、まるで他人事みたいに笑うあたしは、ポケットにメモを仕舞い、究極のキメ台詞を吐くのだ。




「あたし、恋とかわかんないしキョーミないもん」