「久遠!」


あ、来た。


「ビンゴー」

「は?」


拍子抜けしたような顔がまたたまらなく良い。

いじるのが楽しくてやめられない。

とはいっても、今日という今日は、わりとピンチだったのだけれど。

つまりこんなに元気なのが、奇跡だけど、不謹慎というか。

まぁ、そんなごちゃごちゃしていてまとまらない気持ちなんす。


「なんだよ、意味不明なこと言って。しかもずいぶん元気そうじゃねぇか。ったく、心配したこっちが損した」

「そうっすか。心配してくれたんすか。あざーっす」

「何があざーっすだ?オレがどれだけ心配したと思ってんだ?!」


あー、耳の奥で反響するー。

うるさいなー。

相変わらず800デシベル超えだー。

基準は良く分かんないっすけど。


「おい、どこ見てんだよ。オレの話聞いてんのか?」

「あー、聞いてます。ご心配なく」


と、私がそう言った

その時だった。