脚には自信があるので俺は全速力で階段を駆け上がった しかしあろうことか男は俺に追いつき、 検討虚しくとうとう壁に追い詰められてしまった。 「殴るなら顔以外で。顔だけが取り柄なんで。」 と挑発まがいなことを言いながら強く目をつぶった ...が、男はなかなか殴ってこない 恐る恐る目を開ける 男は悲しそうな、苦しそうな、なんとも言えない表情で 「...俺の事、覚えてない?」 そう呟いた