中間テストが終わると、今度は文化祭に向けての準備が始まる。秋はイベント盛りだくさんだ。

「あれ?今日は真尋先輩遅いっすね」

みんな生徒会室に集まる中、真尋先輩だけまだ来ていない。小谷先輩が宮原先輩に話しかける。

「あ〜……真尋は遅れるだろうから先に話始めよう」

結局、真尋先輩を待たずに話を進めていく。何だか宮原先輩も歯切れの悪い言い方だし、真尋先輩に何かあった?

その後、話が終わっても真尋先輩は生徒会室に来なかった。

「真尋先輩、何かあったんすか?」

いつもと違う様子にみんな気になるのか、私達を代表するかのように小谷先輩が聞いた。

「いや……まぁ、今……担任に呼び出されてるんだよ、真尋(アイツ)。どうも中間テストで順位落としたらしくてな」

「呼び出しくらうくらい……すか。大丈夫ですかね、真尋先輩」

呼び出しと聞いて小谷先輩はビクッとしながら真尋先輩を心配していた。

「順位落としたって言っても、いつも一位だったのが五位に落ちただけらしいけど……時期が時期だし、担任も心配してるんじゃね?」

受験も近づいているのに突然成績落としたら先生も心配するだろう。でも真尋先輩大丈夫かな。

「もう終わっちゃった?」

先生との話が終わったみたいで、真尋先輩が生徒会室に来た。特に変わりはなくいつも通りの真尋先輩だ。