それが君の口癖。

目が、離せなかった。
透き通る声に冷静で、それでいて冷酷なくせに鋭く、脆い。怒りのようなものが混ざった、気味の悪さを久々と感じた。

震えた声。
宛先の書いていない手紙を、読まれているようだった。

君の名前教えてよ。
終わった後に声をかけたのは紛れもない僕で、
笑いかけたのは君だった。