君は、孤独だった。
君は、自分の存在価値を知らない。
君は、夜目を閉じない。
僕らが隣にいるのは、日が沈んでから世が明けるまでの2人きりの時だけ。
甘い言葉は苦手だ。
だけど、君の前では自分を無くしてしまう。
言いたくないことも臭いセリフも、なりふり構っていられないのだ。
きっと君と生涯を共にするのは難しいし、記憶の片隅に残ればいい方だろうし。
僕が君を見つけたのは、非日常の片隅、小さな箱の中。
照明の中でアコースティックギターを片手に、マイクを従わせていた。