それが君の口癖。

本当はすごく弱気な訳じゃない。
尽くし続ける自分も確かにいるけれど、
激昂する自分だっている。

愛なんてどうでもいいよ。
俺がおまえを手に入れたいだけ。
なんて、ぞんざいに扱いそうな日もあるけれどそんなんは強がりだよ。


俺は強くない。
君も強くないだろ?

同じ匂いがする。

アスファルトが濡れたような匂いの中に、ひだまりを感じるくらいには微かなものだけれど。


「話があるんだけど、いつ会える?ああ、もういらないんだっけ。丸一日連絡取らないくらいじゃ足りなかった?本当にいらないならしなくていいけど、もしそうでないなら連絡ちょうだい。俺は待ってるよ。」

捲し立てるように一方的に話して電話を切った。
どうでもいいようなことだらけなら、
こんなにじわじわと心の穴は広がらない。