それが君の口癖。

椅子に深く腰をかけて、
軽く握った拳をもう片方で優しく包んだ。
軽く目を閉じて、君のいる日常を思い返す。

僕は、あのこを愛せているのだろうか。
僕は、君のために愛を使えているだろうか。

君は、僕の知らない誰かのために笑えているのだろうか。あどけない顔で笑って、あの目を見せているのだろうか。

君の「好き」に、誰かが今惑わされているんだろうな。

どちらかといえば。
の、好き。に。