私があまりに箱入りの世間知らずだから、雨城くんに騙されてるんじゃないかって疑ってるみたいで。


「違うよ、騙されてなんかない。彼はそんな人じゃないの」


「だって相手は雨城千景でしょ?学校一のモテ男子でクールで女嫌いで有名だよ。
入学して以来、何十人も振られてるって話だし。
花だってこれまで、目も合わせてもらえなかったじゃん。
それがどうして急に?」


「よくわかんないけど、昨日生徒指導室の前で待ってて、告ったらなぜかオッケーしてもらえたの。嬉しかったなあ」


思い出しただけでも、頭に血が上ってきて鼻血がでちゃいそう。


「雨城くんとたくさんお話するんだ」


ンフフって変な笑いがこみあげてきた。


もう、嬉しくって嬉しくってたまらない。


「え?話すだけでいいの?」