花は頬を赤らめて恥ずかしそうに視線を泳がせる。


「絶対無いなんて言いきれないだろ。気を付けないと。花はかわ……」


「わーっ、わわっ。千景くんストップストップ」


可愛いって言おうと思ったら、彼女に遮られた。


「そんなこと言われたら私ドキドキしすぎて倒れちゃうよ」


「そうなのか?」


「うんそうなの。千景くん毎日それ言うんだもん。この前だって私顔が赤くなってなかなか戻らなかったんだよ」


「ふーん、べつにいいじゃん赤くなったとこもかわ……」


「だから駄目だって。甘いこと言うの禁止」


彼女は目を吊り上げてちょっとむくれる。


すでに耳まで真っ赤だ。


どうやら俺がからかってると思ってるみたいだ。


そんなつもりじゃないんだけど。


だけど愛しい彼女のこんな顔を見るのが楽しくて、やめられない。