こんにちは。
これは、私19歳の平凡な看護学生サラが
体験した自殺志願者に恋をしたお話。

あなたはこの恋をどう思いますか?


「さびぃ。」
そう言ってタイムカードを切る。
いつもと変わらないバイトが始まる。
ここのバイトは楽しい。みんな優しい。
私たちの出会いはここのバイト先だった。
「おはようございます」
そう言って後ろから現れた1人の男性
見た目は塩顔のイケメンだった。
なんの香水だろう。自然な匂い。
そう考えてるうちに彼は私に
「今日から働きます。佐藤隆です。」
これが私と彼の初めての会話だった。

3つ年上の彼は年下の私にもずっと敬語で
どこか、不思議な雰囲気があった。
「佐藤さんって彼女とかいるの?」といつも話す主婦の山下さん。
「もう2年くらいいないです。」
チャンスじゃないか!!!!私は心の中で
ガッツポーズをした。
ここでわかるかと思うが一目惚れだ。
完璧に落ちしてしまった。
だから、私はバイトのシフトを増やし、
彼に会いたかったから。
バイト先には今まではジャージで行ってたが、オシャレにしてちょっと匂い効かせて
ルンルンだった。

そんなことを続けていると、不思議と2人の距離が縮まることに時間はかからなかった。
彼はいつしか私のことをサラちゃんと呼ぶようになり、私もタカくんと呼ぶようになっていた。
桜が咲いた頃、彼は私に1つ頼み事をしてきた。その内容は、桜をみたい。との事だった。そんなの行くに決まっている。
行くしかない。そう思って新しい服も買った。靴も髪の毛もバッチリだ。
そして、当日になり桜を見に2人で桜並木を歩いていると彼は「来年もサラちゃんとこの桜をみたいって言ったら困るかな」と私の目を見て話した。
恋ってこんなにキラキラしているのか。
今までろくな恋愛をしてこなかった。メンヘラ男、浮気男。今回ばかりは逃せない。
私の答えはもちろん「私もみたい」だった。

私はこの時、恥ずかしくて、彼の目を見ることができなかった。どんな顔をしてなのかなぁ。彼も恥ずかしい顔をしてたのかな。今もわからないけど。

そこから、毎日私たちは夜電話をしたり度々遊びに行くようになった。私の家は特別裕福ではなかったが、