認めてしまった気持ちは、頼りなく響いて、秋の中に消えた。


昨日、きっと繋がらないだろうと思っていた電話がいとも容易く繋がって、


――『どうした未来』


会長の声が私の名前を呼んだ時。


虚勢とか強がりが、壊れていってしまうのが分かった。


どこが好き?

分からない。


どこもかしこも、かもしれない。


いつから好き?

分からない。


いつのまにか、好きになってた、たぶん。



求めていた普通の恋とは、全然違うのに。


普通の人じゃ、ないのに。