全然違う方向を見ていた会長が、ふと、こっちを見る。 目が合って、私が少し頭を下げると。 会長が、ゆっくり口を動かす。 声は届かない位置だけど。 が、ん、ば、れ、よ。 胸があたたかくなると同時に、痛くなって。 また、小さな不安が顔を出す。 私はそれを振り払うように、大きく頷いてみせた。