私が落ちつくまで、会長はじっと私を抱きしめていた。 ちらり、会長を見上げると、 「ん?」 優しく見下ろされて、私はふるふると首を横に振る。 「なんだよ」 優しく笑われて、胸が痛くなった。 どうして、私なんだろう。 会長はどうして私を選んだんだろう。 またその疑問が浮かんだけど。 恐くてもう、聞けない気がした。 「…そろそろ、帰るか」 呟くように言う会長に、私はこくりと頷いた。