「未来は、アホだな」 返す言葉がない。 「…大人しく、守られとけばいいのに」 囁く会長の声。 なにも言っていないのに、すべてを察しているような声。 私はそれに、なぜかすごく安心して。 ふっと、笑ってしまった。 「なに笑ってんのお前」 会長が私を抱きしめたまま不服そうに言うので、さらに笑ってしまう。 さっきまで、あんなに泣いていたのが不思議なくらい。 だけど、会長の香りに包まれていると、原因不明の涙がまた溢れてきて。 私は泣いたり笑ったりを、会長の胸の中で繰り返した。