わたしが小西さんに抱く
先入観
思い込み
固定観念
それらすべてを取り除けば
見えてくるものが、あるだろうか。
「……梵さん?」
まずは
この人を、もっとよく知ろうとしなきゃ。
優秀な学生。
それすら思い込み?
ううん、実際に優秀じゃないか。
学生かたわらアルバイトで家庭教師と予備校講師。
勤勉だ。
ここで、もう
なにか見落としているの?
だとしたらそれは……
「何かついてるかな。僕の顔に」
ハッ!!
小西さんのこと、あからさまに観察しすぎた。
「いえ。ごめんなさい!」
「ほんとに大丈夫?」
「ひゃ、」
小西さんが、わたしのおでこに手をあててくる。
ビックリした。
「熱は。なさそうだけど」
「あっ、あの」
「ん?」
えーっと。
「どうして。頭……」
撫でられているんですかね。
「つい」
つい!?
「こうしたくなっちゃった」


