「君くらいの年になると。ひとつひとつの選択肢が重くのし掛かってくるでしょ?」
カイくんと出会って人生が変わった。
カイくんにバイバイって言われたとき
カイくんを追いかけなければ
今の自分は、絶対にないと言い切れる。
それほどの出会いだ。
ここに小西さんが来ることも、なかった。
「後悔してもらいたくないんだ。勉強に限らず、僕は君になにしてあげられるのか。全力で考えていきたい」
熱意を感じるものの、暑苦しくない。
なんて爽やかに前向きなことが言えるんだろう。
「……って、いきなりこんなこと知らない男から言われても引かれちゃうかもしれないな」
「いえ。そんな。引きません!」
一生懸命話してくれているのに。
とてもありがたいのです。
「ありがとう」
小西先生が、照れ臭そうに微笑む。
「進路のこと。学校のこと。それ以外にどんなことでも話してもらえるような――いい関係が築けたらなと思っています」
「はい……!」


