話があるならショウくんの家で言えばよかったのに。
この街に越してきて同級生すら遊びにきたことのない家に
オトナのお兄さん(?)を招いてしまった。
「受験勉強。僕が手伝ってあげる」
「え?」
「キミの第一志望。都内の公立高校だよね」
「は、はい」
「けっこう微妙なラインなんだよね?」
「へっ」
「二年のときよりも成績さがったから。特に英語が破滅的。今より落ちたら厳しいかもって言われてたりなんかして~?」
「どうして……それを……」
「えー。そよちゃん。僕がこんなことも調べられないと思ってた?」
カイくんの情報網どうなってるんですか。
もしも個人情報を漏らしたのが学校だとしたら大問題ですけれども。
「手伝ってくれる……って。えっ。カイくんが?」
わざわざうちまで来たのは
わたしに勉強を教えてくれるためだったの……!?
「力になりたいと思ってね。ショウは、頭よくても教える方は向いてないっていうか。キミ相手だと他のところに意識それちゃってるし」
「……イシキ?」
「ここは。赤の他人に頼ろう」


