ショウくんの、望むこと……。


「キミの願いは、僕のあとをついてくることと。あの子に生きていてもらうこと。どっちも叶ってる」

「……はい。それは」

「ショウはオオカミ少年だけど。キミへの想いはウソじゃないと思うね」


そうだったら、いいな。


わたしに見せてくれた少年らしい笑顔が

全部ニセモノだったなんて、思いたくない。


「別に僕の話。そのまま受け取らなくていいから」

「え?」

「ショウは怪物なんかじゃないって思いたいなら。それがキミの真実なんだから」


わたしの……真実?


「人の数だけ真実は存在する」


カイくんはわたしに色んな話をしてくれるけれど、結局最後は自分で考えろっていうんだ。


「あの子、キミに裏切られたら。キミを噛み殺しそうだなあ」


【責任とって。オレが生まれたのは。ほぼ、あんたのせいなんだから】


「せいぜい。仲良くね」