「カイくんは、ショウくんを犯罪に加担させるつもりなんですよね」
まだ、小学生なのに。
必要悪というものを……
教え込むつもりなの?
「怒ってる? ショウが本音で接してくれなかったこと。それとも。自分は僕のおまけのままなのに彼はいきなり正式なメンバーになったから。その、ヤキモチかな」
わたし、ショウくんに幸せになってもらいたい。
居場所を見つけてもらいたい。
カイくんたちのそばで経験を重ねること、否定しないよ。
でもね。
「キミは僕らといることで、安らぎさえ感じているというのに。少年には踏み込んで欲しくないの?」
そうじゃない。
もう、傷ついて欲しくないの。
「あんまり危ないこと。ショウくんに、させないでください」
「はは。お母さんみたい」
「わ、わたしは本気で心配して……!」
「僕は彼が望むことしかさせないと思うけど。それじゃあ不服かい」


