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「新しいガッコは、どうだい。ショウ」
カイくんは
タクミくんのことを
簡単に“ショウ”って呼んじゃう。
「バカばっかです」
「えー。進学校の特進クラスだよ? それに。お坊ちゃんだらけでしょ」
「試験でいい点数をとるのと人間性は別物ですから」
「ははは。その通りだね」
あの火事から数週間がたち
わたしたちがタクミくんと過ごした時間よりも
ショウくんと接する時間の方が、長くなった。
ショウくんは偏差値の高い男子校に
裕福な家庭の子供として通っている。
生まれたときから、ショウくんだったかのように。


