見事なまでにオレンジだった 消防車のサイレンが、近づいてくる。 目の前で燃えているアパート それは タクミくんの育った家。 悲しい思い出のつまった箱が あっけなく、燃えカスになっていく。 「ありがとうございます」 どうして君は こんな状況で、お礼が言えるの。 まだオトナにならなくて、いいよ。 甘えていいよ。 泣きたいときは泣いていい。 叫んだっていい。 わたしは君に反抗期がきたら、褒めてあげたい。