「あんた。バカ?」
りおなが、クスっと笑う。
カレシに連絡を入れて、少し余裕が出てきたみたいだ。
男の不気味さは変わらないが
暴れたり襲ってくる様子がないのをみて
勝てる、と思ったのかもしれない。
りおなは
男を見下すような視線と口調で、続けた。
「あたしらが、ふざけてやったことなんて。たいして問題になんないから」
「ふーん。“ふざけてやっとこと”ねえ?」
「学校は、生徒同士のトラブルにわざわさ関わりたがらないし。できるものなら公にならないように隠す。罰を受けるのは、あんた。未成年は守られる立場にあんの」
やっぱり、そうだ。
りおなは勝利を確信し始めている。
「それにね。あたしのパパ、ヤバい人と繋がりがあるから。この街を出ていきたくなかったら、あたしのこと敵に回さない方がいいよ?」


