TIPOFF!! #LOVE WINTER





押さえつけていた手をゆっくりと離すと、
「はぁはぁ…」
涙ぐんで息を切らす未茉は健を見上げ、キッと睨んだ。

「謝れよ。」
「なんで?」
背中を向け、何もなかったかのような顔をして健はティシャツを着てる。

「腕も痛ぇし…脱がせやがって」
「俺の制服を勝手に着たお前が悪い。」
「健兄も悪いだろ!!!」
立ち上がって、健の肩を壁に叩きつけて睨むと、


「嫌いになれよ。俺のこと。」

「は!?」
「そしたら心置きなくいい兄貴を辞められる。」
未茉の両腕を引きながら、突き放すような目をした。

「いい兄貴として見られるよりも、嫌な男として見られた方がよっぽどいい。」

ずっと心の奥底で思い詰めていたのか、傷ついた目でそう言った。



「前に合宿の時、未茉からキスしてきたよな?」


「え、ああ…?」
「俺が落ち込んでる時だったよな。あれ。」
「はっ?!」
急になんの話が結びつくのか分からず、聞き返す。

「匠にも試合会場でお前キスしたじゃん?好きな人からキスされたら元気になるだろって。」
「ああ。」

「あの時、俺にお前も同じようにキスした。」

「…」
「今思えばあの一回きりじゃね?お前からのキスは。最初からあれは男としてじゃなく、兄貴に向けられたキスだって俺には分かってた。」
「男?兄貴?わりぃ、何言ってんのか全然わかんねぇ」


「湊とは、違うよな?てこと。」


「…」