「試合終わったら、俺未茉んち寄るよ。」
「分かった。じゃ優勝してから来いよ?」
にっと笑ってボールを片付け始めるその後ろ姿を見ていたら無性に彼女を抱きしめたくなる衝動に駆られ、
すっ…と未茉の手を取って自分の胸へと抱き寄せた。
彼女を前にして自分がリードして抱きしめるなんて嵐にとっては生まれて初めてでぎこちなく頭を優しく撫でおでこに触れると、
「熱…あんだろ?」
自分の顔を見られたくなくて、埋めるように耳元で話しかける。
「よくわかるな。」
「お前の体温くらい分かる。」
「あたしのこと好きだからか?」
「!!?」
不意討ちの言葉に驚き、動揺を隠せず真っ赤になってよろけてしまうが、
「そっそ…そーだよ!!!」
このタイミングを逃したらきっと永遠に言えないに違いないので開き直り、少し上ずった声で認めた。
(ちくしょう・・・すげー恥ずかしいじゃねーかこれ・・・)
「びっくりだよ…マジか!?それ」
半信半疑で尋ねたが、まさかの肯定に顔を見上げようとするが、
「見るな!!!マジだからよ…」
顔を見させないように自分の胸の中に未茉を押し込めるように抱きしめると、照れまくる嵐の体温の方がどんどん上がってくのが分かった。



