TIPOFF!! #LOVE WINTER






そして勝利の立役者の翔真は、脇目も振らず未茉の元へと駆け出していた。


「翔真!!」

「未茉…!」

未茉も一階へと、翔真の元へと降りようと柵を飛び越えていく。


「ねぇ!!さっきの湊君に叫んでたのって、日本代表の白石未茉じゃない?!」
「あの七光りの!?」
「え!?KING桐生嵐と噂になってなかった!?」
そんな未茉の姿を指出す女の子達は、次の瞬間悲鳴をあげる。

「「きゃぁあああああっ!!」」

一階のコートの柵から飛び降りる彼女をしっかりと抱き止める翔真の姿に。



「約束通り、勝って会えたな!!」


未茉は嬉しそうに飛び付くと、リングの真下で翔真に高く抱き抱えあげられる。

「うん…!!会いたかった。会いたすぎた。ずっと!」
そんなどうしょうもない想いから、おでこをくっつけて見つめ合い、微笑み合うと、

「!」
ぎゅーーっと、翔真は抱えきれない喜びを噛み締めるように未茉に抱きつき顔を埋めると、
「くすぐってぇな!!」
あはははっと未茉は笑い出し、翔真の両頬に手を当てて、

「待たせてごめん。」
互いの潤む瞳の奥を思いを確かめるように見つめあいながら、
「うん。」
この瞬間の喜びとかけがえのない互いの存在を噛み締めるように頷きあうと、

「これから宜しくな。彼氏!」

「うん。こちらこそ!」

少し互いの顔を見合わせて照れながら勝利に湧いたコートのど真ん中で二人は思いを誓いあうと、

会場中の女子の悲鳴もざわめきも、生中継のテレビもお構い無しに、そして二人は目を閉じて、キスを交わし合った。