「はぁはぁ…!!」

電車を乗り継いで、原宿駅で降り未茉は全力疾走で会場へ向かった。

ーードンッ!
「いった!」
世間は冬休みに入り、クリスマスイヴということもあり、いつも以上の人混みでごった返す原宿で肩をぶつけ嫌な顔をされながらも、
「わりぃ!!」
会場へと急いだ。

「あ…あれ、あの子見たことある」
「バスケの子じゃない…?」
すれ違う若者がその姿に振り向く。

目の前にはウィンターカップの顔となる未茉のビジュアルポスターがあり指を指す。
「やばっ!!本物!?」
興奮気味に喜ぶと、

「しかもあれ!!あのさっき会見してた子じゃない?」

駅前のビジョンでは先ほどの空港での会見の様子が流れていた。