そして焼き肉を再び食べ始めた未茉は、翔真との電話もすっかり忘れ、仲間達と盛り上がりそのまま爆睡してしまういつものパターンなのであった。



ところが・・・・


「飛行機が飛んでない!!?」


次の日の朝、日本の九州付近を通過する台風の影響で日本への飛行機が欠航となってしまった。


「そんなぁあ!!?いつ動くの!?」
大パニックの中、未茉は大声で神崎に詰め寄る。

「それが…今日は厳しいみたい。とりあえず明日の早朝の便を確保したから。」
「それじゃあ間に合わないっ!!!」
神崎の胸ぐらを掴みながら飛び付くも、

「大丈夫よ。明後日の明徳女子のトーナメントには間に合うわよ。ただ…今日明日練習がろくにできないのは申し訳ないけど…」

「そうじゃねぇよ!!!男子の一試合目だよ!!!応援に行けねぇじゃねぇか!!」

「ああ…そうか応援か…」
「そうだよ!!どうにかして飛行機以外で帰国する方法ねぇの!?船とか!!」

「そんな無茶苦茶な・・。ないわよ飛行機以外・・船だって台風じゃ危険だし、そもそも数日かかるし…」

「未茉、ジタバタしたってあかんやろ。どうせ見に行ったところで名古屋にボコボコにされてるのが目に見えてるやろうが!!」
カッカッカカッ!!と面白そうに嘲笑う静香は、
「それより一日韓国でオフになったんやで!?どっか遊びに行かへん?!韓国やて街はクリスマスムードや!!!」
「うるせぇっ!!あたしがお前をボコボコにしてやるっ!!この野郎」
「ぬぁにすんのやぁぁぁあ!!」

韓国最後の日までただただ慌ただしく過ぎていき…、
12月24日クリスマスイブ、そしてウィンターカップ明徳男子決勝トーナメントの初日の朝を向かえた。